祝発刊「人事こそ最強の経営戦略」

 ライティングのお手伝いをさせていただいた書籍「人事こそ最強の経営戦略」(南和気・著かんき出版)が、先週、発売となりました!著者の南和気氏は、ERPソフトを扱うグローバル企業、SAPの人事・人財アドバイザリー本部長。グローバル人事に精通した人事・人材コンサルティングのスペシャリストです。内容はずばり「日本型グローバル人事の教科書」。日本企業が、どのようにして人事のグローバル化を進めていけばいいのかを、丁寧に分かりやすく説明している本です。

 「グローバル人事って、よく耳にするけど、正直難しそうでなんのことやらよくわからない」というのが昨年秋にこのお仕事をお引き受けした時の率直な感想でした。これまで人事系の記事はいろいろと書いていましたので、「ノーレーティング」や「9ボックス」、「タレントマネジメントシステム」や「人事におけるAIの活用」など、個別の用語やトピックについて、なーんとなくは理解していました。ですが、今一つ全体像が見えず、それらがグローバル人事施策のどの部分に当てはまるのか、なぜ必要なのか、日本企業の人事施策と何が違うのか、といったことは、全く理解できていませんでした。

 そもそも「グローバル人事」にまつわる話って、横文字も多いし、ハイテクな感じだし、なんだかもう異次元の世界の話として捉えていたところがあります。私ほど分かってない人もそうはいないとは思いますが、人事関係のお仕事をしている方でも、どうもグローバル人事の全体像がつかめない、という方は、結構いらっしゃるのではないでしょうか?

 ですが、この本のライティングをお手伝いさせていただくことになり、辛抱強い南さんから(※南伸坊さんではありません)何度も丁寧なレクチャーをいただくうち、グローバル人事も日本企業の人事施策の延長線上にあることや、様々なグローバル人事施策は、経営戦略に基づいて合理的に行われているものであることなどが分かるようになってきて、グローバル人事の全体像が見えるようになってきました。また、パナソニック、ジョンソン&ジョンソン、オムロン、国連、SAPのグローバル人事に携わる方々への取材を通して、グローバル人事に関する具体的な事例を知ることができ、さらに理解が深まりました。

 といっても、私がお手伝いさせていただいたところは、ほんの下書き部分のみ。その後の加筆により、著者の南さんによる豊富な知見と実践的なノウハウがぎっしりと詰めこまれ、「グローバル人事」初心者の方にも専門家の方にもご満足いただける「the教科書」となっています。さらに言うと「わが社はグローバル人事なんて関係ない」と思っている日本企業の人事担当者の方々にこそぜひ読んでいただきたい一冊です。なぜか?って、人手不足が深刻化している日本では、今後ますます外国人人材を雇用するケースが増えてくることは確実で、そうなってきたときは、日本国内にあっても「グローバル人事」の考え方が絶対に必要となってくるからです。

 と、いろいろ分かったように書いていますが、全て南さんの受け売りです(笑)。今回は著者の南さんとかんき出版の若きホープ、編集の庄子錬さんとのお仕事でした。「グローバル人事」というテーマは私にとってなかなかの高い壁だったのですが、お二人のおかげで毎回の取材は愉快に楽しく行うことができ、スムーズにお仕事を進めていくことができたように思います。この場を借りて感謝申し上げます。ありがとうございました。


 



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