『冒険する組織のつくりかた』のつくりかた、みたいな話①

ライティングのお手伝いをさせていただいた 安斎 勇樹さんの『冒険する組織のつくりかた「軍事的世界観」を抜け出す5つの思考法』がいよいよ発売となりました!

私は本づくりのごく一部をお手伝いしただけですが、私にとっても、とても大事な本でもあるので、発売にあたって、少しだけ『冒険する組織のつくりかた』のつくりかた、みたいなお話を振り返ってお伝えできたらと思います。

●「フィードバックの作法」がなぜか「冒険する組織のつくりかた」に

私とお仕事をご一緒した著者、編集者の方はみなさんご存じかと思いますが、私は筆が遅いうえに、なかなか書き進められないライターです。そして大概、打合せを重ねている間に、最初の企画案とは違う企画になってしまいます。そのため、本になるまでめちゃめちゃ時間がかかります。(安斎さんは「ポテンシャルを引き出す」とポジティブに表現してくださいました。ありがとうございます!)

なのですが、最終的には、素晴らしい著者さんや編集者さんのおかげで、いつも最高な本ができてしまい、おかげで細々とライター業を続けることができています。私自身、これじゃだめだ、もっとお役に立てるライターならねば、と心底思っているのですが、今回も結局またいつも通りの展開になってしまいました。とりあえず先に謝っておきます。すみません。

事の始まりは2022年10月。安斎さんにお声がけいただき、mimigriのオフィスを訪問。安斎さん、東南さんから「本をライティングしてほしい」とのご依頼をいただきました。

安斎さんは既にベストセラー書を何冊も執筆なさっていたので「ご自身で書いた方が早いし、思った通りの本になりますよ」とお話しするも「自分で書けるけれども、ライターを使って本づくりをしてみたい」ということだったので、お引き受けすることに。

実は2014年、まだ大学院生だった安斎さんに雑誌取材をさせていただいたご縁もあり、そのことを忘れずにいて声をかけてくださったことがすごく嬉しかった覚えがあります。

具体的にプロジェクトが始動したのは2023年の4月頃からだったかと思います。安斎さんもあとがきに書いていらっしゃいますが、最初の企画案は「フィードバックの作法」でした。「新しい可能性を提案するフィードバック」ということで、「ふむふむ、なるほど、いい感じですね~」と企画説明を聞いていると、「これまでは軍事的世界観で、これからは冒険的世界観。世界観の変化に合わせて部下育成も変える必要がある…」みたいな話をするわけです。

「は?軍事的世界観???」その言葉に胸がざわつきました。「なんですか、その軍事的世界観って?」

これまでの組織は軍事的世界観に基づいている?そんな話初めて聞いたぞ。けど、なるほど確かにそうかもしれない。なんの疑いもなく、会社ってそういうものって思っていたけれど、そうじゃなかったかもしれない。考えもしなかったけど、言われてみれば、人や組織について取材して、記事や書籍を書いていた時に、いつも感じていたモヤモヤの根源はここにあったのかもしれない!私は安斎さんがアタリマエのように語る「軍事的世界観」と「冒険的世界観」の話に引き込まれていきました。

「軍事的世界観」と「冒険的世界観」は、安斎さんが見出した独自の世界観ではあるけれども、しっかりと理論立てがされていて納得感もあるし、勇気が湧いてくるような、希望が感じられるような、ワクワク感がありました。なにより、会社のあり方も組織のあり方も、これまでの枠に捉われることなく、自分たちで創っていい!その自由さにワクワクしました。

「フィードバックの作法」の打合せを重ねれば重ねるほど、「軍事的世界観」と「冒険的世界観」の話はどんどん深まり、広がり…2カ月後には「なんかこれはもう『フィードバックの作法』ではないですね」という話になってきました。「どうやらこれは大事になってしまいそうだぞ…」というところで、加わってくださったのが、以前、別の本でご一緒したことがあった編集者 藤田 悠さんでした。

>『冒険する組織のつくりかた』のつくりかた、みたいな話②へつづく

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